×

[PR]この広告は3ヶ月以上更新がないため表示されています。
ホームページを更新後24時間以内に表示されなくなります。


発売中


未邦訳ゲームブックシリーズ

シリーズ第42巻
アドベンチャーゲームブック
「黒き血脈の予言」
原題「Black Vein Prophecy」

ポール・メイソン&スティーブン・ウィリアムス 共著
ノスクカジェイ・エベッツ 訳




表紙イラスト おかな(おかなのしるし)

汝は一体何者だ?

黒海に浮かぶ神秘の島・曙群島。この島では今、邪悪と混沌の軍勢が勢力を増し、幼い王を脅かしている。戦乱に苦しむ人々を救い、島に再び平和をもたらす事が出来るかどうかは全て汝の行動次第だ。だが、汝は何者ぞ? 朽ちかけた墓場から目を覚ました時に汝は過去の記憶をほとんど失っており、断片的に残ったわずか記憶を頼りに生きる道を求めて島々をさ迷う。「黒き血脈の予言」が成就される前に汝は自分自身の正体を取り戻す事が出来るだろうか?

背景を持たない特異なスタイルと難易度の高さから欧州のファンの間でシリーズ屈指の問題作とされる奇書、ついに翻訳決定!


・ゲーム内容
選択式のアドベンチャーゲームです。番号1番から読み進めて主人公の行動を選択し、指示された項目へ進んで下さい。そうして最終目的を達成すればゲーム終了。最初のうちは敵との戦闘に破れて敗死したり選択を誤って冒険を失敗する事でしょう。その時は再び1番からスタートです。

・主な登場人物
「汝=主人公」

「ヴェルコス」

「セヴミロダ」

「メルゼイ」

「クレダス」

「プータ王」

「フェイオール」

「ベゼンヴィアル王」

「謎かけ盗賊(?)」


・本文サンプル

暗い…足音…朽ちたカビの臭い。汝を包む空間のどこかで声が上がる。激しい足取りがやがて消えうせ、閃光に目眩がする。吐き気が汝を襲う。体を折り曲げると音を立てて頭が石にぶつかる。感覚が戻るにつれて手首からは痺れが引き、自分が冷たい石壁の中に閉じ込められているのだと気付く。汝は恐怖に陥って必死に手足を振り回す。手が頭上の石板を打ち、光が汝の視界を麻痺させる。視力が戻るにつれて石棺の蓋が上に向かって素早く飛んでいくのが見える。それは高い天井にぶつかって粉々に崩れ、石の欠片と埃が汝の頭上に降り注ぐ。静寂が降りる。
汝は体を引きずり出して弱々しく倒れる。汝は丸く天井の高い部屋におり、高価なつづれ織りときらびやかな装飾品などがどれも入念に積み重ねられて整理されていた。かすかな金色の輝きに満たされた宝物がぼんやりと部屋を照らし出す。贅沢な大理石の床は黒い石目で覆われているが、その完璧な表面は黒い一本の切れ目が走っている。それらの一つに沿って深紅の細い川が埃を横切って汝に向かって染み出す。汝は顔を上げる。瓦礫の中に崩れた死体が横たわり、その頭部から血が滴って流れ出ている。汝は後ずさり、墓の土台の大理石を横切って引っ掻き回す。別の同じような石棺の向こう側に注意を払って、汝は当惑させられた。自分の墓の表面の彫刻を手でなぞっていくと不気味なデザインに覆われているのが感じ取れる。しかしその意味は理解出来ず、あいまいな感覚だけを頼りに汝は離れる。部屋全体は汝の過去を象徴した物で満たされているのだろうと推測されるが、その意味は汝の記憶からは失われていた。そればかりか汝は自分の名すらも記憶になかった。己は一体何者なのか? なぜこのような所にいるのだ? 思い出そうとする努力は徒労に終わり、周囲の物体が汝の内臓をつかみ、心を苛む恐怖を残していく。
何か音がする。石棺の縁をつかんで体を支えながら音の方を向く。焦点を合わせようと努力している丁度その時、崩れた死体がけいれんする。その背後から銀白色の鼻が突き出され、驚いた二つの目が汝と視線を交える。汝は身を引いて震えながら行動を起こす。汝の行動は
銀色の生き物を攻撃するか? 六五へ
慎重に近付くか? 一四二へ
他の石棺へ退くか? 三六〇へ

四三
汝の前に寺院が建っている。誰もいないので、汝は開いた門を通って中へと入る。中には植物が散在していたが、庭とその中の各建物は小奇麗に整えられていた。手近な建物に入ると調度と装飾が全くない事が分かった。上の方からかすかな音がして、間もなく向かいの扉から二人の男がホールに入って来た。彼らは腰布だけを身に付けており、その体は彼ら僧侶達の求める完全な肉体を十分に体現していた。もし泥人形を持っていたら二五五へ。さもなければ三四二へ。

一五六
汝の前には滑らかで白い動かぬ人影が列を成して立っていた。それぞれは簡潔な槍を持っているが鎧を着てはいない。巨大な部屋の低い天井が重苦しい感じを増し、汝は密集した集団の中に用心深く踏み出す。重圧感は再び増し、白い彫像はかすかに震え、うつろな雑音が鳴り響く。汝は見慣れた大理石の床に現れているひびの網目模様と天井から落ちて漂う埃のもやに気付く。急いで部屋の向こう側まで通り抜けるなら二六五へ。立ち止まって白い像を良く調べてみるなら五五へ。

二一七
部屋からの唯一の出口は大きな両開きの扉だ。片側は開いているが、その入り口はなめらかな赤い壁に遮られていた。その下部には小さな丸い穴が開けられている。汝が扉に向かうと部屋は揺れ始め、天井から大量の岩の欠片が落ちて来る。汝の精神は圧迫感が増していき、その重圧に体が痛む。丸い穴を通り抜けると圧迫感は軽くなった。赤い壁は厚い蝋で作られており、穴は燃やされて生じたように見える。向こう側には、歪んだ守護の象徴が彫り込まれた蝋で封印された扉があった。一五六へ。

二七七
怪物が何かを期待しながら見守る中、汝はある言葉を思い出す。
「イズカオ」汝は言う。「我に従え」
「し、し、し、従います」と薄笑いする小人は答えた。からかうような礼をして、彼はブローチの中に姿を消す。ブローチの精・イズカオを召喚・使役出来るようになった。冒険記録紙の魔力欄に「イズカオ」と記録せよ。今後この魔力が選択肢にある場合はいつでも、イズカオを呼び出す事が出来る。先ほどブローチを開ける事にした項目へ戻る事。

三七七
汝は田園地帯へと出発し、いかに課せられた使命を果たすべきか考える。空気が湿っぽく感じられ、汝は汗まみれになる。休もうと立ち止まると、全身が震えだした。震えは悪化して目まいと吐き気が続く。汝は吐き気を催して胸をつかみ、ずきずきする痛みが全身に広がる。
汝は未知の病に見舞われて、見知らぬ田園地帯で孤独な死を遂げる。汝の浅い墓に墓標はない。